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狭い部屋でも広く感じる!建築士が教える空間を最大限に活用する7つのテクニック

いろり
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新築やリフォームを考えている方、今の住まいをもっと快適にしたい方へ。建築士として数多くの住宅設計に携わってきた経験から、限られた空間を最大限に活用し、実際よりも広く感じさせるテクニックをお伝えします。高額なリフォームをしなくても、ちょっとした工夫で劇的に住み心地が向上しますよ。

なぜ同じ面積でも「広く感じる部屋」と「狭く感じる部屋」があるのか?

建築設計では、実際の面積以上に「体感面積」を重視します。人は視覚的な情報から空間の広さを判断するため、同じ6帖(畳)の部屋でも設計や配置次第で8帖(畳)にも4帖(畳)にも感じられます。

この現象を「空間認知」と呼び、建築士は常にこの心理的効果を意識して設計を行います。今回は、この専門知識を一般の方でも実践できる形でご紹介します。
少しでも暮らしを豊かにできれば幸いです。

テクニック1:色彩の力を最大限に活用する

壁・天井は明るい色を選ぶ

白やベージュなどの明るい色は光を反射し、空間を広く見せる効果があります。
特に天井を白にすることで、視線が上に向き、縦の広がりを感じられます。

アクセントカラーは1面だけに

すべての壁を同じ色にするのではなく、1面だけにアクセントカラーを使用することで、空間に奥行きが生まれます。濃い色は奥に、明るい色は手前に見える錯覚を利用しましょう。

テクニック2:照明計画で空間の印象を変える

間接照明で天井を高く見せる

天井に向けて光を当てる間接照明は、天井を高く見せる効果があります。
コーブ照明(天井に照明を当てその天井から反射した照明を利用する間接照明です。)は
特に効果的で、部屋全体が上品で広々とした印象になります。
また、間接照明は照明自体を直接見るわけではないので、眩しいと感じることは少ないです。それが、落ち着く空間の演出にもなります。
ただし、逆にそれが暗いと感じる場合もあるので照明計画は慎重に行うことをオススメします。

複数の光源で陰影をコントロール

一つの大きな照明だけでなく、複数の小さな照明を配置することで、空間に立体感が生まれます。フロアランプ、テーブルランプ、ダウンライトを組み合わせることで、部屋に深みが出ます。
(この方法は非常に空間を上質な物に変えることができますが、センスが多き必要なので、自分たちでする際は専門の方からのアドバイスを頂きながレイアウトする方が良いです。私もまだまだ勉強中の分野です・・・笑)

テクニック3:家具選びと配置の黄金ルール

視線の高さを統一する

ソファ、テーブル、テレビボードなどの高さを揃えることで、視線がスムーズに流れ、空間に一体感が生まれます。理想的な高さは40-45cm程度です。特に椅子やソファは背もたれがある方が使い勝手が良いですが、高さの統一化が難しくなるので、もし高さがある家具を使いたい時は、高さではなく素材感などを統一させたりすると違和感がなくなります。
個人的には高さの低い家具が好みですが、子供とかがいるとどうしても高い位置に物を置かないと子供が取ってしまうので非常に悩ましいですね笑

多機能家具を活用する

収納付きのオットマンや、エクステンション機能付きのダイニングテーブルなど、一つで複数の役割を果たす家具を選ぶことで、家具の数を減らし、空間をすっきりと保てます。

テクニック4:鏡を戦略的に配置する

奥行きを演出する鏡の配置

部屋の奥の壁に大きな鏡を設置すると、空間が2倍に見える錯覚効果が得られます。特に廊下や玄関などの細長い空間では劇的な効果を発揮します。

光を増幅させる位置に設置

窓の対面に鏡を配置することで、自然光が反射し、部屋全体が明るくなります。これにより、実際よりも広く明るい空間を演出できます。

テクニック5:縦のラインを強調する

天井まで届く収納やカーテン

本棚やカーテンを天井まで届く高さにすることで、視線が上に向き、天井が高く見えます。これは建築業界では「垂直ライン効果」と呼ばれるテクニックです。
賃貸ですと、カーテンレールが付いておりどうしても天井までの高さまでカーテンを取り付けることは難しいと思います。
私のオススメはニトリさんのカーテンでカーテンレールを隠せるような仕掛けのカーテンがあるのでぜひ検討してみてください。
ちなみにテクニック3で紹介した家具の高さを揃えるのは「水平ライン効果」です。

縦ストライプの活用

壁紙やカーテンに縦のストライプを取り入れることで、天井がより高く感じられます。ただし、あまり強いコントラストは避け、同系色での縦ラインを意識しましょう。

テクニック6:視線の抜けを作る

透明・半透明素材の活用

ガラスやアクリルなどの透明素材の家具、背板のない本棚を使用することで、視線が遮られずに奥まで届き、空間の連続性が生まれます。

間仕切りは完全に閉じない

部屋を仕切る必要がある場合も、天井まで完全に閉じるのではなく、上部を開けたり、格子状にすることで、空間のつながりを保てます。

テクニック7:統一感のあるカラーコーディネート

3色ルールを守る(結構重要です。)

メインカラー(70%)、サブカラー(25%)、アクセントカラー(5%)の3色でまとめることで、空間に統一感が生まれ、すっきりとした印象になります。
なかなか建築業界にいない方は馴染みがないと思いますが、照明カタログの実例集などの写真は結構インテリアの参考になりますよ!

トーン・オン・トーン配色

同じ色相で明度や彩度を変えた配色、素材感の統一とすることで、空間に奥行きを与えながらもごちゃごちゃした雰囲気がなくなります。。
このテクニックを使用すれば上記の3色ルールを守らなくてもきれいな空間を演出できますが、非常に上級者向けです。

まとめ:小さな工夫で大きな変化を

空間を広く見せるテクニックは、高額な工事を必要としないものが多くあります。まずは照明や家具の配置から始めて、徐々に色彩計画や鏡の配置などを取り入れてみてください。

建築士として最もお伝えしたいのは、「空間は面積だけでなく、体感で決まる」ということです。今回ご紹介したテクニックを参考に、あなたの住まいをより快適で広々とした空間に変身させてください。

何かご質問がございましたら、お気軽にコメント欄でお聞かせください。皆さんの住まいづくりのお手伝いができれば幸いです。

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建築士/二児のパパ
現役の建築士です。
これから建築士の目線で物事を見ていき、解説、紹介等の発信をし、建築が少しでも面白いと思っていただければと思います。

また、二児のパパもしているので、その視点での発信もできたら良いなと思います!

Amazonのアソシエイトとして、建築座は適格販売により収入を得ています。
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